2022年07月02日

屈折望遠鏡レンズの設計・自作は、
広域に渡るバリエーションがあり、とても複雑です。

反射望遠鏡ミラーの場合・・

カセグレン系の場合は、やはりそれなりのバリエーション
があり、複雑です。

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補正レンズ等を使用しない、いわゆる「 純・ニュートン 」

反射望遠鏡ミラーの場合は、使用目的等に応じて、
口径・F値等を決めるだけなので、光学的には極めてシンプル
ではあります。

ただ、使用目的を「 有効に 」 決定するのは、やや難儀です。

・眼視用(月惑星・重星 or 星雲星団・彗星)
・写真用(月惑星・重星 or 星雲星団・彗星)

・据付用
・移動用
etc

様々な種類に分類されます。

さて・・

2022 現在
自作望遠鏡に関するノウハウ等は、
過去時空に散逸しつつあり、復元はかなり厳しい状況です。 ※1

望遠鏡自作に関する市販の書籍も、大半が絶版で、
中古本も、やや入手し難くなりつつあります。


nakamura01


○ 反射望遠鏡、設計の基準

約 100年前、京都大学天文台・中村要氏の文献  ※2 が、
現在でも優れた判断基準となります。

反射望遠鏡の設計の基準(天界 1927-07)
においては、無闇に大きな口径を志向する事を諌めています。

(中村氏自身の経験で、3インチ・76mm で充分な観測可)

口径、11㎝・15㎝ の2種を、標準口径とし
一般アマの場合、それ以上求めない事を注意しています。

F値
10以上 → 長焦点鏡
9-7  → 中焦点鏡
6 以下 → 短焦点鏡

標準F値、8


反射望遠鏡の知識14 (天界 1929-02)
においては

温度順応時間に関する考察がなされており、口径

11㎝ → 約 10分
15㎝ → 約 30分

と、やや差がある事を指摘しています。
30cm に至れば、約 2~3時間としています。


反射望遠鏡の知識17 (天界 1929-10)
においては

日本国内における、ニュートン反射望遠鏡の標準的な口径は
8~13cm 前後が適切との見解です。


※1
10年程前は、日本国内における自作望遠鏡の情報ノウハウ等、
インターネット上にもかなりの数がありましたが・・


2022 現在は、やや少なくなっている感じです。


※2 中村 要氏、文献(京都大学)

○ 反射望遠鏡の設計の基準(天界 1927-07)
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/161135
○ 反射望遠鏡の知識14 (天界 1929-02)
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/161386
○ 反射望遠鏡の知識17 (天界 1929-10)
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/161483



続く・・  (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://hajimechan01.secret.jp/hosi.htm



(07:53)

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