2021年10月09日

○ タカハシ、コンパクト・スコープの系譜 ☆1 
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2021-10-01

・・の続きです。

昭和末期、1980年代中盤。

1986年・ハレー彗星接近に備え、各光学メーカーから
沢山の写真用レンズが発売されました。
ニコン、ペンタックス、ビクセン etc

タカハシからも、写真用 3枚玉・フローライト(蛍石)
が発売されます。※1

○ FCT-65
フォト・ビジュアル鏡筒、最新機種として開発されました。
65/320mm (F 4.9)  → 240mm (F 3.7)

市販の望遠レンズ並みの明るさ。
ノーマルの眼視性能も、究極のシャープネスでした ※2


IMGP6139s

1980年代中盤、当時の撮影フィルム。
カラーは、ASA-1600 が各社から発売されていました。
(ネガ、リバーサル)

白黒は、古典的フィルム( トライX、ネオパンSSS etc )、
+ 微粒子のテクニカルパン2415 (水素増感 ※3) 

特に、2415の高解像性能を引き出すレンズは、なかなか登場せず
ようやく真打登場の感でした。

コンパクトな筐体で、微細天体を写し取る高性能レンズ。
小口径+ハイクオリティの未来を予感させました。

しかしながら・・

口径が大きい程、偉い!
・・という、天文・望遠鏡界における「 大艦巨砲主義 」は
あまり変化しませんでした。口径マウント。

高品質志向はそれなりにあったものの、その方向性は
大口径+ラージフォーマット、ベクトルへ

FCT-65、短期間で消える事になります。


時代は遥かに流れ・・

2010年代中盤より、スモールサイズCMOSカメラ ※4
の開発が進み、小口径+ハイクオリティ(スモールシステム)
の未来が、再び近づいている感じです。

未来望遠鏡は、再び現れるのでしょうか?

_______________________________________________________


※1
FCT-65

実発売は、ハレー彗星最盛期を遥かに過ぎた、1986年6月頃

後日、天文ガイド・インタラクティブ誌において
あまりに短焦点過ぎた為に、完成が遅れた旨が公知されて
います。


※2
(備考)
https://www.cloudynights.com/topic/480330-fct-100-is-here/page-4


※3
水素増感 2415

日本アマチュアによる小惑星捜索にも大きな影響を与えました。
従来のトライX比、1~2等級の写真極限等級の向上が
見られました。

鑑賞写真においては、低感度カラーフィルム(エクター25等)
水素増感、を使いこなす方も居られました。


※4
○ ソニーIMX 224、対角 6.1 mm (1/3型) センサー
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201410/14-106/
https://www.sony-semicon.co.jp/products/IS/security/product.html

2021年現在においても、SNR1s ** [lx] 0.13
トップクラスの感度。(IMX 385 も同タイプ)


続く・・  (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://hajimechan01.secret.jp/hosi.htm



(07:11)

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